日本語と中国語(149)
「師」と「士」の使い分けについて考えているが、出口が見えない。迷路か袋小路に足を踏み入れてしまったようだ。
「会計士」や「弁護士」の「士」は資格に、「漁師」や「庭師」の「師」は資格よりも技術や技能に傾いた使い方のように思うが、後者にも「看護師」「薬剤師」のように明らかに資格を指していると思われる使い方があって、すっきりとした結論が得られない。乱麻を断つ快刀の持ち主の出現を待っている。
結論が得られないまま、もうこの辺にしておこうかと思っていたら、また一つ気になる使用例に出くわした。
17歳の少女に入れ墨をした疑いで、相模原だかの彫り師が逮捕されたという新聞記事である。未成年への入れ墨を禁じた県条例に違反したとか。もっとも、翌日の訂正記事によると、この未成年は18歳未満の誤りとのこと。それはどうでもよい。どうでもよくはないかもしれないが、私のこの文章にとってはどうでもよい。
どうでもよくないのは、「彫り師」の方である。彫り師というのは彫刻家のことかと思っていたら、彫刻は彫刻でも、生身の体に彫刻する人のことらしい。
辞書に当たってみたら、「彫り物師」のことだとあるので、彫り物師を引いてみたら、(1)彫刻を業とする人、(2)入れ墨をほることを業とする人、とあった。どちらも技術・技能が問われる仕事のようだから「師」でよいのだが、彫刻はともかく、入れ墨の方は資格が要りそうな気もするが、どうだろうか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090429-00000070-scn-cn
